トップページ>展示案内>過去の展示>戦争の記録

 戦後55年記念展示
戦争の記録「SHIZUOKA」


満州派遣の初年兵の出発
昭和10年12月13日午後2時、満州派遣の初年兵が勇躍出発する。


上海戦の遺骨の帰還昭和12年12月18日午後2時、上海戦の遺骨が家族に渡された。
時代をこえた…希有の写真記録
左の2枚の写真を含む、柳田芙美緒さんの写真約40点のほか、関連する実物資料も展示。
全国的にも記念写真以外の兵士の写真はあまり残っていませんが、幸運にも静岡連隊の兵士の写真は多く残されました。

これは決して偶然ではありません。静岡連隊出入りの写真師・柳田芙美緒さんが、市内だけではなく、中国や太平洋諸国に出征する兵士と行動をともにし、静岡と戦地を幾度となく往復して写真を撮りつづけたことによります。

このように貴重な歴史遺産が数多く存在することは、静岡市民にとって誇るべきことです。
戦後55年目の今日、これらの写真記録を通して、静岡の人びとが体験した戦争の時代を検証し、「平和」の大切さを今一度考える機会とするため、今回の展示は企画されました。
時代の目撃者・写真師柳田芙美緒 柳田芙美緒さん

 静岡連隊出入りの写真師・柳田芙美緒さんは、戦場へ送る人びと、兵士の生活、遺骨を迎える人々を庶民の目線で撮りつづけた。
 これら一連の写真記録は、歴史的耐用性をもつものとして、高い評価を受けている。教科書にも掲載。


     期間/

     会場/

6月20日(火)〜6月25日(日)
10時〜17時40分(最終日は15時30分)
市民ギャラリー(静岡市役所旧本館)

*6月30日〜8月27日の金・土・日(10:00〜16:30)に静岡平和資料センターで同展示を開催


展示会のようす
展示室の入口

展示会をおわって●
 写真パネル41点、写真48点、合計89点の写真が、静岡の人びとが体験した戦争の歴史をたどりながら、一堂に展示されました。
 愛用のカメラや
軍隊手帳、青年時代に主宰した「太陽詩人」も展示され、写真に奥行きを与えてくれました。このほか、社会教育課所蔵の千人針や軍服などの実物資料、当会所蔵の手紙や書籍など関連資料が展示され、来場者の関心を集めました。
 連日、500〜600名、6日間で合計3343名の方々が来場しました。柳田さんと同じ時代の空気を吸い、同じような場面を生きたであろう方々が、ご自身の記憶とさまざまな思いを胸にひとつひとつ確かめるように写真を見つめる姿が会場のそこここに見られました。
 柳田さんの写真には、戦闘場面がありません。アニメやマンガで刺激の強い場面には慣れっこになっている子どもたちのことばは「こわかった…かわいそうだった」
 静岡という自分の街の、兵隊さんの日常性、が遠い架空のお話だった「戦争」を自分の生活の足元に引き寄せたからでしょうか。

「静岡平和資料館をつくる会ニュースレター43」より
展示室のようす
柳田さんの遺品も展示
柳田さん愛用のカメラも展示されました
見学する高校生 感想を記入する生徒
センターで行なわれた展示を見学する高校生たち
    
主催 静岡市教育委員会
静岡平和資料館をつくる会