平和文庫に新しい本が入りました

新しく2冊の本を入れました。

☆キャロル・グラック著『戦争の記憶』2019年

☆吉浜忍・林博史・吉川由紀編『沖縄戦を知る辞典』2019年

  『戦争の記憶』はアメリカ・コロンビア大学のグラック教授(女性)による特別講義を6か国10人余の学生との対話形式でまとめられたもので、大変中身の濃い興味深いものでした。「戦争の記憶」と言われて、私は〔悲しく暗い歴史と悲しく辛い記憶〕が頭に浮かぶのですが、この本の中に出てくる〔良い戦争〕などありうるのかと思いつつ、自分の知識の乏しさに気付き〔記憶〕の意味を考えながら読み進みました。著者はこの本の最後で「戦争の記憶とは自国に都合のいい形につくられていく傾向にありますが、過去に自国とほかの国々で何が起きたのかを知り、それぞれの異なる視点を理解し、過去に誠意をもって対処するだけでなく、よりよい未来に向けて努力するという責任がある」と結んでいます。おすすめの本です。(文庫部・やまぐち)

※平和文庫は、当センターが所蔵している書籍です。来館していただければお読みいただけます。