証明書が伝える空襲の爪あと

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「罹災証明書」

飯塚須恵子さんの罹災証明書
静岡市長が発行(飯塚実さん寄贈)

芝田宇之助さんの罹災証明書
清水市長が発行(芝田剛さん寄贈)

 

 罹災証明書は、空襲などにより被災したことを証明する書類。空襲で家を焼かれた者は、この証明書を提示することによって、鉄道の乗車券が優先して発行され、避難先でも食糧の配給が受けられた。静岡市は6月20日の空襲後に、各避難所、駅前、市役所で罹災証明書の交付をはじめ、23日までに24,800枚を発行した。

 
 

「死亡証明書」

葵ちゃんの写真(1943年) 

葵ちゃんの死亡証明書

 

 1943年夏、2歳の矢部葵ちゃんは、三重県の志摩に出征中であった父親を訪ね、家族とともに笑顔で写真に納まった。葵ちゃんは2年後の静岡空襲で頭部に焼夷弾の直撃を受けて亡くなった。
 復員した父親が大切に保管していた葵ちゃんの死亡証明書が、その死後に家族によって発見された。
 (矢部正昭さん寄贈)

 

※ 空襲犠牲者名簿についてお願い
 当センターでは静岡市戦災遺族会の資料に基づき、2017年6月に空襲犠牲者名簿をまとめました。判明しているのは静岡市1089名、清水市242名です。まだ多くの方のご氏名が不詳のままです。ご存じの方は当センターまでお知らせください。名簿はホームページでご覧ください。